我が家ではこの季節よく「ごまあじ」をやる。本当はそのような料理があるのかどうかは知らないのだが、福岡で暮らして以来、我が家ではそう呼んでいるのだ。
福岡の郷土料理で「ごまさば」と言うのがある。さばの刺身に、醤油に酒みりん、いり白ごま青ねぎなどを調合した漬けだれ風のものをかけて10分ほどおいたもので、酒の肴にはもちろん、熱いごはんにのせたり、お茶漬けにもする。この「ごまさば」を小料理屋で食べて以来、根っから魚好きの僕は俄然ハマッテしまったのだった。福岡ではスーパーマーケットでもよく刺身用のサバ(マサバか関サバ)を売っている時がある。ある休日、意を決して買ってきてその味を再現してみせたところ、わが家族の嗜好に見事にハマッタのだった。小学生のせがれらは「ごまさば」で大きくなった。
東京に舞い戻ってきて以来、サバの刺身でというわけにもゆかず、もっぱらアジの刺身で代用しているのだが、「ごまさば」ならぬ「ごまあじ」は、しみじみうれしくなつかしい味なのです。
福岡の郷土料理で「ごまさば」と言うのがある。さばの刺身に、醤油に酒みりん、いり白ごま青ねぎなどを調合した漬けだれ風のものをかけて10分ほどおいたもので、酒の肴にはもちろん、熱いごはんにのせたり、お茶漬けにもする。この「ごまさば」を小料理屋で食べて以来、根っから魚好きの僕は俄然ハマッテしまったのだった。福岡ではスーパーマーケットでもよく刺身用のサバ(マサバか関サバ)を売っている時がある。ある休日、意を決して買ってきてその味を再現してみせたところ、わが家族の嗜好に見事にハマッタのだった。小学生のせがれらは「ごまさば」で大きくなった。
東京に舞い戻ってきて以来、サバの刺身でというわけにもゆかず、もっぱらアジの刺身で代用しているのだが、「ごまさば」ならぬ「ごまあじ」は、しみじみうれしくなつかしい味なのです。