通勤では都バスも利用している。途上、ほとんどは文庫本など読んでいるのだが、たまに本の中に入り込めない時がある。そんな時に気になってイライラするのが車内アナウンスというやつ。「次はどこどこ、究極の美容整形 真実の愛クリニック前です。停車してから席をお立ち下さい」「東京都からのお願いです。最近悪質商法での高齢者の被害が多くなっています。突然の訪問や電話でのセールスを受けたときはすぐに契約せず、不安なときは消費生活センターに相談しましょう」「携帯電話についてのお願いです。優先席付近では電源をお切りください。他の場所ではマナーモードに設定してください」「なんとか警察署からのお願いです。違法駐車が交通渋滞の大きな原因になっています。迷惑駐車をやめて駐車場を利用しましょう」「なんとか警察署からのお願いです。最近自転車マナーが悪くなっています。(急に標語調になり)無灯火、ケイタイ、二人乗り 交通ルールを守りましょう」連合パターンもある「東京都と警視庁からのお願いです(何事だ?)お年寄りの交通事故が増えています。道路を横断するときは左右を良く確かめて横断歩道を渡りましょう(急に標語調再び)子や孫の手本になってね道路の横断」「発車します。おつかまりください」「お忘れ物の無いようにご注意ください」・・・もう止めよう。 
 注意喚起・広告・行政・おせっかいアナウンスのシャワーを浴びせられているのだ。
 余計なお世話と、細やかな気配りを明らかに混同しているのだ。そんな無神経な騒音公害を身を挺して糾弾した本がある。
 だいぶ前に読んだ本だが、戦う哲学者、中島義道先生の「うるさい日本の私」(新潮文庫)だった。