欧州中央銀行(ECB)による2回目の3年物資金供給オペ(LTRO)が実施され、5295億ユーロが市場に供給されました。昨年12月のLTROと併せれば1兆ユーロが供給されたことになるわけで、ひとまず一段落と言ったところでしょうか。昨年12月のそれは金融不安に対する資金供給、今回のそれは、むしろ実体経済への資金供給が目的なわけですが、自己資本比率の向上が足元で求められている金融機関は、国債そして株式や貸出に回せる資金量が限定される可能性も小さくないでしょう。
一方、米国ではバーナンキFRB議長の議会証言を受け、量的緩和第3弾(QE3)への期待が一旦後退することになりました。「問題を発生させた原因をその解決策にする」ことはいつまでも続けられないという事と、米国内での経済格差の急拡大によって、財務省・ウォール街複合体への風当たりは相当なものになってきていることも影響しているのでしょう。
これまで、流動性への期待で「リスクオン」となっていた「流動性相場」は、ひとまず一段落した可能性が大きいと見ておくべきではないでしょうか。
来週ぐらいからは、悪化する実体経済に対する各国の対応に市場の視点が移ってくるものと思われます。わけても来週は、ギリシャのデフォルトリスクだと思われます。
ギリシャのベニゼロス財務相は1日、「来週の展開にすべてが懸かっている。最高水準の参加率を確保する必要があり、可能なら全債権者の参加が望ましい」と述べ、参加率は高水準になるとの見方を示しました。
下に、ギリシャ債務交換に関する最近の報道を日付の新しい順にピックアップしてみました。
■ユンケル議長の発言が波紋、仏大統領「何も言うことはない」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M09I3N6VDKIJ01.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M08ALV6KLWC301.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M07S7V6K510Q01.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M07IOR6JTSEB01.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZXGCZ6KLVR501.html
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZUSIJ6K50ZN01.html
1300億ユーロにのぼる第2次ギリシャ支援策は、欧州首脳が3月9日に最終決定を行う見通しとされていますが、ギリシャはそれまでに民間債権者との債務交換を完了する必要があります。ギリシャのベニゼロス財務相は「急いで参加を表明したがる債権者はいない。債権者は手続きの最終段階まで参加表明を待つだろう。ギリシャの機関投資家でさえまだ表明していない」と述べています。
どうも、民間部門の債務交換については、交換(借金棒引き)に応じない債権保有者(おそらくファンドなど)が多く、債務削減目標に届かないという事態に至りそうな気配も感じられます。
そうなってくると、つまりは集団行動条項(CAC)が発動されることも考えられ、格付け会社などがデフォルト認定、CDSの決済事由に相当する可能性が少なからずあるということであり、ユンケル議長の発言はそのシナリオとその場合の対策とが「プランB(第2案)」として考えられてもいるということでしょう。
CDS決済を巡り紛糾する可能性には、米国などのCDS売り手にも大きな影響を及ぼす問題でもありますので、十分に目を配っておきたいものです。
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一方、米国ではバーナンキFRB議長の議会証言を受け、量的緩和第3弾(QE3)への期待が一旦後退することになりました。「問題を発生させた原因をその解決策にする」ことはいつまでも続けられないという事と、米国内での経済格差の急拡大によって、財務省・ウォール街複合体への風当たりは相当なものになってきていることも影響しているのでしょう。
これまで、流動性への期待で「リスクオン」となっていた「流動性相場」は、ひとまず一段落した可能性が大きいと見ておくべきではないでしょうか。
来週ぐらいからは、悪化する実体経済に対する各国の対応に市場の視点が移ってくるものと思われます。わけても来週は、ギリシャのデフォルトリスクだと思われます。
ギリシャのベニゼロス財務相は1日、「来週の展開にすべてが懸かっている。最高水準の参加率を確保する必要があり、可能なら全債権者の参加が望ましい」と述べ、参加率は高水準になるとの見方を示しました。
下に、ギリシャ債務交換に関する最近の報道を日付の新しい順にピックアップしてみました。
■ユンケル議長の発言が波紋、仏大統領「何も言うことはない」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M09I3N6VDKIJ01.html
3月2日(ブルームバーグ):ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)の発言が欧州で波紋を広げている。同議長は前日、ギリシャの債務交換が失敗した場合には代替案を用意していると言明していた。■ユンケル議長:ギリシャ債務スワップ目標届かなければ「プランB」も
フランスのサルコジ大統領は欧州連合(EU)首脳会議語に記者団に対し、「この意味不明の宣言について何も言うことはない」と述べ、フィンランドのカタイネン首相は「第2案などない。債務危機を沈静化させる方策は決定済みだ」と発言した。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M08ALV6KLWC301.html
3月1日(ブルームバーグ): ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は1日、ギリシャ債務スワップへの民間投資家の参加が不十分な場合に備えるプランB(第2案)が存在することを認めた。■オランダ財務相:ギリシャ救済について最終決定はしていない
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M07S7V6K510Q01.html
3月1日(ブルームバーグ):オランダのデヤーヘル財務相は1日、ユーロ圏の財務相らは第2次ギリシャ救済パッケージについて同日に、最終的な決定はしなかったと述べた。同財務相はブリュッセルでのユーロ圏財務相会合後に「民間部門関与(PSI)を待たなければ最終決定できない」と述べた。■ギリシャ債CDSの決済起こらず、信用事由なし−ISDA
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M07IOR6JTSEB01.html
3月1日(ブルームバーグ):国際スワップデリバティブ協会(ISDA)の判定委員会は1日、ギリシャ国債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こす信用事由は発生していないとの判断を下した。ISDAがウェブサイトで発表した。■ギリシャ、債務交換で集団行動条項発動ならCDS決済発生も
ISDAは発表文で、ギリシャの「状況はまだ展開しつつあり、この日の決定は今後さらなる疑問を呈する権利や権能に影響するものではない」と説明。決定は「後日に信用事由が発生し得るかどうかに関する委員会の見解を示したものではない」と解説した。
民間の債券保有者が減免に応じずギリシャが集団行動条項(CAC)を発動すれば、ISDAの規則に基づきCDSの決済が起こり得る。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZXGCZ6KLVR501.html
2月24日(ブルームバーグ):ギリシャ政府が同国債保有者に債務交換を強制する集団行動条項(CAC)を発動すれば、想定元本32億ドル(約2600億円)相当のギリシャ債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済が発生する可能性がある。■ギリシャ議会、債務交換と集団行動条項の法案承認−議長代行
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZUSIJ6K50ZN01.html
23日に承認された法に盛り込まれた集団行動条項は、この交換に応じない保有者を強制することができる。ベニゼロス財務相は交換がクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済につながるかどうかについては懸念していないと述べた。「今日承認された条項が発動され少数派が絶対多数の意思に沿うことを強いられれば」CDS決済が起こることは「あり得る」と付け加えた。
1300億ユーロにのぼる第2次ギリシャ支援策は、欧州首脳が3月9日に最終決定を行う見通しとされていますが、ギリシャはそれまでに民間債権者との債務交換を完了する必要があります。ギリシャのベニゼロス財務相は「急いで参加を表明したがる債権者はいない。債権者は手続きの最終段階まで参加表明を待つだろう。ギリシャの機関投資家でさえまだ表明していない」と述べています。
どうも、民間部門の債務交換については、交換(借金棒引き)に応じない債権保有者(おそらくファンドなど)が多く、債務削減目標に届かないという事態に至りそうな気配も感じられます。
そうなってくると、つまりは集団行動条項(CAC)が発動されることも考えられ、格付け会社などがデフォルト認定、CDSの決済事由に相当する可能性が少なからずあるということであり、ユンケル議長の発言はそのシナリオとその場合の対策とが「プランB(第2案)」として考えられてもいるということでしょう。
CDS決済を巡り紛糾する可能性には、米国などのCDS売り手にも大きな影響を及ぼす問題でもありますので、十分に目を配っておきたいものです。
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