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◆【米国市況】株と利回り上昇、市場は利下げ予想を修正−148円台後半
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●米雇用者数の伸び、9月は全予想上回る−失業率は4.1%に低下
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●シカゴ連銀総裁、雇用統計「素晴らしい内容」−過度な反応には警鐘
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●エラリアン氏が警告、「インフレは死んでいない」−米雇用統計好調で
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●サマーズ元米財務長官、9月の50bp利下げは「間違いだった」
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●JPモルガンとBofA、11月の0.5ポイント利下げをもはや予想せず
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◆【米国市況】株と利回り上昇、市場は利下げ予想を修正−148円台後半
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-04/SKUFK1DWX2PS00?srnd=cojp-v2
・9月の米雇用統計、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増◆11月の米利下げ、50bpの織り込みゼロに−雇用統計受け米利回り急伸
・円は対ドルで大幅下落、一時1.4%安の1ドル=149円付ける
4日の米金融市場では国債が急落。米雇用統計が市場予想を上回ったことを受け、トレーダーらは米連邦公開市場委員会(FOMC)による次の利下げ幅に関して再考を迫られた。株は上昇し、S&P500種株価指数はこの日の高値付近で引けた。雇用統計で米経済の底堅さが浮き彫りとなり、ソフトランディング期待が強まった。
国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.25% 7.3 1.74%
米10年債利回り 3.97% 12.0 3.11%
米2年債利回り 3.92% 21.4 5.79%
米東部時間 16時52分
金融政策に敏感な米2年債利回りは一時3.93%を付けた。9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比25万4000人増と、6カ月で最大の伸び。失業率は4.1%に低下した。11月の米利下げ幅に関するトレーダーの織り込みは現在、0.25ポイント未満となっている。
S&P500種指数とナスダック100指数は9月19日以来の大幅高。共に、週間ベースでも小幅に値上がりした。
株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5751.07 51.13 0.90%
ダウ工業株30種平均 42352.75 341.16 0.81%
ナスダック総合指数 18137.85 219.38 1.22%
今週は民間セクターの雇用者数や非製造業の景況指数といった雇用統計以外のデータも、米経済が力強い状態にあることを示した。
プラント・モラン・ファイナンシャル・アドバイザーズのジム・ベアード最高投資責任者(CIO)は「雇用のデータは夏の間は相対的に弱さが続いたが、9月に関してはまさに医者(つまりこの場合FOMC)が指示した通りの内容となった」と指摘。9月の雇用統計は「最近の傾向を断ち切り、労働経済の基調的な底堅さを楽観する上での根拠を示した」と述べた。また同氏は、今回の雇用統計で経済見通しが変わるわけではないものの、投資家やFOMCが労働市場について抱いていた懸念を和らげるはずだと付け加えた。
ただ、全ての投資家が雇用統計をポジティブに見ているわけではない。英ケンブリッジ大学クイーンズカレッジ学長のモハメド・エラリアン氏は、雇用統計はFOMCのインフレとの闘いが終わっていないことを意味するとして警告を発した。ブルームバーグテレビジョンのインタビューでエラリアン氏は、「これは単に堅調な労働市場ということではなく、これらの数字を額面通りに受け取れば、サイクル後期における強い労働市場だといえる」と発言した。
外為
外国為替市場ではドル指数が上昇。週ベースでは2022年9月以来の大幅高となった。9月の米雇用者数の伸びが全ての市場予想を上回り、大幅利下げに対する市場の期待が後退した。円は対ドルで1%余り下落。週間では09年12月以来の大幅安となった。
円は対ドルで1ドル=148円台後半。雇用統計の発表前は146円台半ばで推移していたが、統計に反応して下げに転じ、一時1.4%安の149円を付けた。
為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1238.30 5.38 0.44%
ドル/円 \148.68 \1.75 1.19%
ユーロ/ドル $1.0975 -$0.0056 -0.51%
米東部時間 16時53分
市場の注目は次の重要データであるインフレ指標に移っている。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのブライアン・ローズ氏は「予想より強かった雇用データに加え、物価の上昇ペースも予想を上回れば、FOMCが11月会合で利下げを見送る可能性は高まる」と述べた。
CIBCキャピタル・マーケッツの為替戦略責任者、サラ・イン氏は「われわれは、けさの好調な非農業部門雇用者数のデータから一歩引いて、ドルをより大きな視点で捉えている」と説明。「FOMCが正常化を続ける中、ドルの長期的なトレンドは下落方向だと、われわれはなお考えている」と述べた。その上で、「非農業部門雇用者数の今後の道筋が、最終的に向こう数四半期におけるドルの下落ペースを左右することになるだろう」と分析した。
原油・金
ニューヨーク原油先物相場は4日続伸。ただ、日中高値の水準からは上げを縮小した。イラン石油施設への攻撃を思いとどまるようバイデン米大統領がイスラエルに促したとの報道が材料となった。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は一時、前日比2.5%上昇した。
バイデン大統領は「もし私が彼らの立場だったら、油田を攻撃する以外の選択肢を考えていると思う」と記者団に語った。
中東情勢への懸念を背景に、WTIは今週9%ほど上昇した。イスラエルとイラン、その代理勢力による戦闘が他国を巻き込む全面戦争につながるとの懸念が強まっている。
SEBのチーフ商品アナリスト、ビャルネ・シールドロップ氏は「最悪シナリオが現実のものとなる可能性は非常に低いが、イスラエルがイランに報復攻撃を行うとみられる中、向こう数日の動向が引き続き懸念されている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は67セント(0.9%)高の1バレル=74.38ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は43セント(0.6%)高の78.05ドルで引けた。
金スポット相場は上下に大きく振れた後、軟調に推移した。中東情勢の緊迫化と、予想を上回った米雇用統計という2つの材料を見極めようというムードだった。
雇用統計が力強い内容となり、市場で大幅利下げ観測が後退したことを受け、金は一時、前日比0.9%下げた。利子の付かない金は金利が低下すると買われる傾向にある。一方で金は通常、地政学的・経済的な不確実性が強まった際に選好される。逃避先資産としてのこうした需要を背景に、金スポット相場は一時プラス圏に浮上した。
スポット価格はニューヨーク時間午後2時55分現在、0.4%安の1オンス=2646.31ドル。ニューヨーク商品取引所の金先物12月限は11.40ドル(0.4%)安の2667.80ドルで引けた。
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