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●米CPI、9月は予想を上回る伸び−インフレ鈍化の流れ休止
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●米CPIと雇用関連統計、「悪い方向」に進んだ−市場関係者の見方
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●NY連銀総裁、金利は「時間をかけて」中立水準に引き下げるべきだ
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●シカゴ連銀総裁、CPI統計を過度に懸念せず−減速傾向は明らか
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●11月FOMC、利下げ見送りでも問題なし=アトランタ連銀総裁
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●ECB当局者、利下げペースについて広く選択肢残すこと望む-議事要旨
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●緩和調整のタイミング、経済・物価・金融の推移次第−氷見野日銀副総裁
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◆【米国市況】株下落、円は対ドルで上昇−FRBの次の一手に不透明感
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-10/SL5P7ET1UM0W00?srnd=cojp-v2
・CPI予想上回る伸び、新規失業保険申請件数は1年ぶり高水準◆債券トレーダー、11月の0.25ポイント米利下げの予想強める−雇用重視
・アトランタ連銀総裁は11月の利下げ見送りにオープンと発言
10日の米株式相場は下落。9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びとなった一方、別の統計では労働市場の減速が示され、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利下げを巡る議論が一段と活発化した。
株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5780.05 -11.99 -0.21%
ダウ工業株30種平均 42454.12 -57.88 -0.14%
ナスダック総合指数 18282.05 -9.57 -0.05%
この日発表された各データは、ウォール街では衝撃的とは受け止められなかった。ただ、リセッション(景気後退)を引き起こすことなくインフレ率を目標の2%に戻すという米金融当局の課題を浮き彫りにした。9月に0.5ポイントの大幅利下げに踏み切ったFOMCが、11月は0.25ポイントの利下げにとどめるか、もしくは金利を据え置くとの議論が浮上している。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、シカゴ連銀のグールズビー総裁、リッチモンド連銀のバーキン総裁の3人はこの日、予想を上回るCPIの発表後もインフレ状況の進展について楽観的な見方を示し、利下げ継続の姿勢を示唆した。一方でアトランタ連銀のボスティック総裁はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、11月の会合では経済見通し次第で政策金利の据え置きにもオープンだと述べた。
CPI統計では、食品とエネルギーを除くコアCPIが前月比0.3%上昇し、前年同月比では3.3%の上昇となった。一方で先週の新規失業保険申請件数は2023年8月以来およそ1年ぶりの高水準となった。
両統計について、モルガン・スタンレー傘下Eトレード・ファイナンシャルのクリス・ラーキン氏は「CPIが一度わずかに市場予想を上回ったからといって、新たなインフレの波が到来したということはないが、同時に週間の新規失業保険申請件数が大幅に増加したという事実もあり、短期的に市場の不透明感が強まる可能性はある」と指摘。「今回の数字は良くなかった。だが、それにより堅調な経済成長と緩やかなインフレという大局的な見通しが覆ったわけではない」と語った。
LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏は「米金融当局が望む組み合わせではない」と表現。「労働市場が冷え込んでいる中で、物価が総じて上昇していることをインフレデータが示し続ければ、FOMCの次回の会合では、二大責務のうちどちらを優先するかについて、より白熱した議論が交わされることは間違いない」と述べた。
国債
米国債相場はまちまち。政策金利動向に敏感な2年債利回りは低下した。
国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.36% 2.1 0.48%
米10年債利回り 4.06% -0.8 -0.19%
米2年債利回り 3.96% -6.0 -1.49%
米東部時間 16時45分
債券投資家は新規失業保険申請件数の急増を受け、FOMCが11月に政策金利を0.25ポイント引き下げるという見方をいったんは強めた。ただ、午後になってアトランタ連銀総裁の発言が伝わると、その織り込みはやや後退した。
金利スワップ市場では、11月会合で25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを実施する確率は約75%と見込まれている。失業保険統計の発表後は80%を大きく上回る水準に上昇していた。
2024年全体では、合計43bpの利下げが現在予想されている。
為替
ドル指数は小幅に下落。経済指標や米金融当局者発言を消化しつつ、日中は方向感に欠ける動きとなった。為替市場では、CPIよりも失業保険申請の方が強く意識されたようだ。主要10通貨では円とスイス・フランが堅調。
為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1243.84 -0.57 -0.05%
ドル/円 \148.59 -\0.72 -0.48%
ユーロ/ドル $1.0935 -$0.0004 -0.04%
米東部時間 16時45分
ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、アループ・チャタジー氏は「失業保険申請データは、基調的な活動が依然としてまだら模様であることを示す」と指摘。「11月の0.25ポイント利下げは確実になったと思われ、短期的にドルの勢いをいくらかそぐ可能性がある」とした。
マネックスの外国為替トレーダー、ヘレン・ギブン氏はCPIについて、「昨日のFOMC議事要旨も踏まえると、9月の0.5ポイント利下げが実際には行き過ぎであり、ここから当局はより慎重になるとの観測を間違いなく強めることになる」とし、「スイス・フランと円が大きな勝者となったのは、ハリケーンの影響で全般的なリスク選好度が低下したためとみられる」と続けた。
円はCPI発表直前には一時的に149円台半ばに下げる場面もあったが、その後は上昇を維持。ニューヨーク時間午後4時半現在は148円台半ばで推移している。
原油
ニューヨーク原油先物相場は3日ぶりに上昇。イランのミサイル攻撃に対するイスラエルの報復を警戒し、買いが入った。
イスラエルは10日夜、報復措置について協議する。ガラント国防相は9日、「イランへの攻撃は強力かつ正確で、何より驚くべきものになるだろう」と述べた。一方、イランは数千発のミサイルで反撃する用意があると警告している。
CIBCプライベート・ウェルス・グループのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は「市場は起こり得る展開を織り込むのに苦慮しており、週末に向け、原油は不安定な動きを続けるだろう」と予想。「不透明感が強く、上下どちらの方向にもほとんど確信が持てないため、トレーダーはうずうずしながら、おおむね様子見モードだ」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)先物11月限は2.61ドル(3.6%)高の1バレル=75.85ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は3.7%高の79.40ドルで引けた。
金
金スポット相場は7営業日ぶりに反発。インフレ統計と労働指標がまちまちの内容となる中、11月に0.25ポイントの利下げがあるとの見方がわずかに強まり、買いが優勢になった。
TDセキュリティーズの商品戦略世界責任者、バート・メレク氏は「CPIとコアCPIが予想を上回ったが、失業保険申請件数は増加した。金融当局がなおハト派的でありたい状況になりつつあるのかもしれない」と指摘。「これは、全年限で実質金利が低下傾向にある可能性を示唆しており、金にとっては好材料だ」と述べた。利子の付かない金は、低金利環境の恩恵を受けることが多い。
利下げ観測を背景に、金スポットは年初来で25%余り上昇している。中央銀行の積極的な買い入れと地政学的緊張の高まりも支援材料となっているが、中東での紛争が全面戦争に発展するのではないかとの懸念はまだ現実のものにはなっておらず、逃避需要は減退する可能性もある。
スポット価格はニューヨーク時間午後3時12分現在、0.9%高の1オンス=2630.13ドル。ニューヨーク商品取引所の金先物12月限は13.30ドル(0.5%)高の2639.30ドルで引けた。
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・コアCPIは前月比0.3%上昇、市場予想0.2%上昇●米新規失業保険申請、約1年ぶり高水準−ハリケーンの影響も反映
・財のコア価格、2023年6月以降で2回目の上昇
9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る伸びとなった。物価上昇圧力はこのところ低下傾向にあったが、今回はその動きがいったん止まった。[ 後略 ]
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●米CPIと雇用関連統計、「悪い方向」に進んだ−市場関係者の見方
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●NY連銀総裁、金利は「時間をかけて」中立水準に引き下げるべきだ
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●シカゴ連銀総裁、CPI統計を過度に懸念せず−減速傾向は明らか
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